性能がいいと!

前回の続きです。

前回、建物の断熱、気密の性能を表す、

UA値、C値について書きました。

性能の数値なので、

高いに越したことはありませんが、

多くの方は、なんだそれって⁉

疑問に思っているのではありませんか?

例えば、

時速100キロで走る車と

時速50キロで走る車を比較した場合、

時速100キロの車の方が

目的地に2倍早く到着する。

というのは誰でもわかりますね。

でも、200馬力の車と100馬力の車を比較した場合、

どう違うかわかりますか?

多分、200馬力の方が

「速いんじゃない(・・?」とか

「もりもり走るんだろうなぁ~。」

くらいではないですか。

建物の隙間を表している「C値」も同じで、

C値1.0の家とC値0.5の家

「実際の生活で、どう違うんですか?」と

C値を売りにしている住宅会社さんに

質問してみてください。

「家中の隙間を全部合わせても

ハガキサイズくらいしかありません。とか

名刺サイズくらいしかありません。」

としか答えられない場合がほとんどだと思います。

じゃあ、それって生活にどんな違いがあるかわかりますか?

では、C値1.0と0.5どの程度差が出るのか

計算していきたいと思います。

何で比較するのか?も難しいところですが、

そもそも、何のためにC値やUA値を上げるかと言うと、

家の中を適温に保ち、なおかつ、

冷暖房費を抑えるためです。

だから、

C値1.0と0.5の差を

エアコン代(電気代)に換算することにします。

まず、前提条件を決めなければなりません。

(計算を簡単にするために大雑把な数値にしています)

・床面積120㎡(約36坪)総2階建て

・屋内の体積300立法メートル

・第1種換気

・建物内外の温度差20度

・外の風速5m

・空気の容積比熱0.3wh/m3k

C値1.0の時

1時間あたりの隙間から逃げる

エネルギーは540ワットになります。

計算は

漏気90m3 x 比熱0.3w x 温度差20度=540w/h

C値0.5の時

1時間あたりの隙間から逃げる

エネルギーは270ワットです。

漏気45m3 x 比熱0.3 x 温度差20度=270w/h

1時間あたりの差は270ワット

と言うことがわかりました。

これをエアコン代に換算します。

6畳用の2.2kwのエアコンで、

1日10時間運転×30日間とすると

81キロワットの差になります。

エアコンのエネルギー変換効率(COP)を

ざっくり5倍として、

1時間あたりの電気代を

25円とすると

81k ÷ 5 x 25円=405円

やっと答えが出ました。

冬場など、頻繁にエアコンを使う時期だと

C値1.0の家に比べ

C値0.5の家の場合、

1ヶ月で約400円の電気代の差が出ます。

いかがでしたか?

C値1.0と0.5の差は

はじめに思っていたのと比べて

大きかったですか?

思ったよりも小さかったですか?

性能は高ければ高い方が良いに決まっていますが、

こうやってお金に換算すると

より身近な問題に感じられますね。

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